2015年 07月 21日
西黒尾根はタフだった |
谷川の西黒尾根に登ってきた。やはり相当なタフさであった。
が、途中で両足の痙攣に襲われたりしながらも、登り切って
天神平コースで降りてきた。
3時、さいたま市を車で出る。町は寝静まっている。快適に
東松山ICから関越高速に乗る。時刻は3時45分だ。
そこからわずか1時間で水上IC、谷川ロープウエイ駅は5時
30分で、まだ閉まっていて、無料駐車場がその下にあった。
車を停め、準備をし出すと隣に1台来た。降りてきたのは山
ガール。オッ、どんな子かしらん。
ありゃ、初老とおぼしき・・・最近の山ファッションの行き
過ぎは困ったもんだ。
カラフルのしま縞模様を着るのに年齢制限はできないものだ
ろうか?
山岳協会に一考を望む。
この時、すこし嫌な予感が走った。
さて、靴を履き替え、トイレも済ませてイザ出発。6時だ。
登山指導所の前を過ぎ、土合の登山口から登り出す。
しばらく樹林帯の中の急登が続く。足元は雨のあとで滑る。
ゆっくりと足元をしっかり見つめて登る。
汗がじっとりと染み出てくる。それがアゴに伝って、ポタ
ポタと落ちる。10秒に一度は首のタオルで汗をぬぐう。
しかし、前回の4年前と異なり、この日は快調で息があがら
ない。
送電線の鉄塔に着いた。
30分も歩いたろうか。
給水してすぐ出発。
足はイイ。息も苦しくない。シングルスをしこたましてきた
成果だろう。
しかし、汗はスゴイのでときどき給水を欠かさないで歩く。
気温は21度くらい。標高は800mくらいだ。
急こう配と普通のこう配が交互にやってくるのだが、いつま
で続くの?と思わせる。
1時間登ったところで、ビタミンとカロリー補給のゼリーのチ
ユーブを飲んだ。
そうすると、また元気になれた。
完全にイヤになるほど登り続けた2時間後にようやく稜線に飛
び出す。西黒谷の向こう正面に天神平スキー場がほぼ同じ高さ
に見える。
ここからはブッシュはあっても樹林帯ではない。岩が織りなす
楽しくも油断できないコースとなる。
鎖場が現れた。もう、ストックは要らないのでザックにしまう。
トレイルランナー(山岳ラン)が後ろから来たので、通したら、
チェーンを使わず、わずかな手がかり足がかりを見つけては思
いきり足を延ばしたりして、登っていく。
アレだよな。昔から鎖なんかないんだから。
と思ってまねてみた。なんとかできるもんだ。でも、ちょっと
足が厳しい。
そのあとも続く登り。ようやくラクダの背という盛り上がった
コブ状のドームに到達、時刻は8時半。快調といっていい。
ここから懺悔岩(ざんげいわ)や二つの頂上が見える。頂上まで
2時間くらいか。
頂上 左トマの耳 右オキの耳
ラクダの背からいったん下って、さらに登り返して行く。この時
ビリッときた。左足のひざの後ろから太ももが攣りだしたのだ。
ヤバイ。左足をトントンしたり揉んだり、誤魔化して登ろうとす
るが、治らない。
そこで、先ほどの岩場でしまったストックを2本取り出した。
左足の代わりになるよう、それらを使う。
なんとか登っていける。が、次に右足の同じ部分が攣った。
オイ、まだ先は長えんだぞ。
歩けない。
しばらくトントンを繰り返す。ようやく、またストックを頼って
登り始める。
ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)
トリアシショウマ
ウラジロヨウラク
右奥のオキの耳まで歩く予定
若い登山者が追い越していく。
ここらからは谷川岳の東面がよく見える。800人以上のクラ
イマーの命を奪ってきた魔の岸壁だ。
谷川岳東面
だましだましザンゲ岩まできた。最悪だ。ここはスベリ台のよう
な平らな大岩を登らなければならない。
昔、ここまで来ると、ザンゲ岩を登れず、来たことをザンゲした
のだそうだ。私の場合、ファッションに年齢制限を設けろと言っ
たことをザンゲしなければならない。
アレのバチで足が攣ったのか。
ごくわずかな岩面の凹みを見つけてはフリクションを利かせて登
っていく。どちらかの足が攣らないように、ロボット歩行で。
ここをクリアーしたので、危ないところはもうないが、見えてる
頂上までこの足で行けるか。
ヒナウスユキソウ(エーデルワイスの親戚)
休み休み行くしかない。
残り1時間くらいの距離だったが、じっくりゆっくり歩いて1時間
半かけて、はじめの頂上「トマの耳」に着いた。
時計は11時半。登りに5時間半かけた。
コースタイムは4時間ということなので、休憩時間と年令を考え
れば上々である。
写真を撮ってもらい、すぐ「オキの耳」に行く。
東側のマチガ沢の雪渓、向かいの白毛門、朝日岳などもクッキリ
見える。
たくさんのお客さんはほとんどがロープウエイを登りに利用する。
それだと、天神平から2時間半で来れる。
二つの頂上に立った。
このあと、パラパラと雨が降った。それはすぐ止んだが、灰色の
ガスが頂上稜線の西側を昇っているのに気が付いた。
肩の小屋におジャマして、トイレを使った。コレガ臭かった。
費用問題から一番簡易なタンク方式みたい。
ジュースと水を買って、天神平に向かう。
ごく簡単な下りのこのコースも、西黒尾根を昇った疲れで、結構
きつく感じた。
平標山 三国山に続く稜線
12時50分に肩の小屋を出、2時55分、天神着。
ロッジから見た谷川岳 頂上から右に降りる稜線が西黒尾根
ロッジでソフトクリームを頂き、ロープウエイで土合に下った。
下りるときは15分。ああ、なんと短い。
駐車場に戻り、汗を拭きとり、「湯テルメ谷川」に向かう。
すると500メートルも走った時、突然雨が降ってきた。
雨だと思う間もなく、ドシャーッと降ってくるではないか。
道路工事をしていた人たちが慌てている。
何かにぶつからないように、ライトをつけ、徐行して山道をくだる。
3キロくらい行くと、雨の勢いが弱まり、そのうち空に晴れ間が見
え、雨は止んだ。エライ局地的な豪雨のようだ。
温泉につくと道路は濡れていたが、完全な晴れであった。
汗を流し髪を洗って、露天風呂に入った。するとパラパラと雨が
きて、湯の上で雨しぶきが立った。こりゃ、かなわん。
また内湯で暖まり、コーヒー牛乳を飲んで、帰路に着いた。
なんとまあ、充実した登山であったか。
しかし、これなら、8月の剣岳は大丈夫だ。
初日に立山登山は登り2時間、縦走1時間半、下り1時間だから。
二日目の剣は登り3時間、下り2時間半。登り1時間でいい。
やはりシングルスというのは体力アップになると実感できた。
が、途中で両足の痙攣に襲われたりしながらも、登り切って
天神平コースで降りてきた。
3時、さいたま市を車で出る。町は寝静まっている。快適に
東松山ICから関越高速に乗る。時刻は3時45分だ。
そこからわずか1時間で水上IC、谷川ロープウエイ駅は5時
30分で、まだ閉まっていて、無料駐車場がその下にあった。
車を停め、準備をし出すと隣に1台来た。降りてきたのは山
ガール。オッ、どんな子かしらん。
ありゃ、初老とおぼしき・・・最近の山ファッションの行き
過ぎは困ったもんだ。
カラフルのしま縞模様を着るのに年齢制限はできないものだ
ろうか?
山岳協会に一考を望む。
この時、すこし嫌な予感が走った。
さて、靴を履き替え、トイレも済ませてイザ出発。6時だ。
登山指導所の前を過ぎ、土合の登山口から登り出す。
しばらく樹林帯の中の急登が続く。足元は雨のあとで滑る。
ゆっくりと足元をしっかり見つめて登る。
汗がじっとりと染み出てくる。それがアゴに伝って、ポタ
ポタと落ちる。10秒に一度は首のタオルで汗をぬぐう。
しかし、前回の4年前と異なり、この日は快調で息があがら
ない。
送電線の鉄塔に着いた。
30分も歩いたろうか。
給水してすぐ出発。
足はイイ。息も苦しくない。シングルスをしこたましてきた
成果だろう。
しかし、汗はスゴイのでときどき給水を欠かさないで歩く。
気温は21度くらい。標高は800mくらいだ。
急こう配と普通のこう配が交互にやってくるのだが、いつま
で続くの?と思わせる。
1時間登ったところで、ビタミンとカロリー補給のゼリーのチ
ユーブを飲んだ。
そうすると、また元気になれた。
完全にイヤになるほど登り続けた2時間後にようやく稜線に飛
び出す。西黒谷の向こう正面に天神平スキー場がほぼ同じ高さ
に見える。
ここからはブッシュはあっても樹林帯ではない。岩が織りなす
楽しくも油断できないコースとなる。
鎖場が現れた。もう、ストックは要らないのでザックにしまう。
トレイルランナー(山岳ラン)が後ろから来たので、通したら、
チェーンを使わず、わずかな手がかり足がかりを見つけては思
いきり足を延ばしたりして、登っていく。
アレだよな。昔から鎖なんかないんだから。
と思ってまねてみた。なんとかできるもんだ。でも、ちょっと
足が厳しい。
そのあとも続く登り。ようやくラクダの背という盛り上がった
コブ状のドームに到達、時刻は8時半。快調といっていい。
ここから懺悔岩(ざんげいわ)や二つの頂上が見える。頂上まで
2時間くらいか。
頂上 左トマの耳 右オキの耳
ラクダの背からいったん下って、さらに登り返して行く。この時
ビリッときた。左足のひざの後ろから太ももが攣りだしたのだ。
ヤバイ。左足をトントンしたり揉んだり、誤魔化して登ろうとす
るが、治らない。
そこで、先ほどの岩場でしまったストックを2本取り出した。
左足の代わりになるよう、それらを使う。
なんとか登っていける。が、次に右足の同じ部分が攣った。
オイ、まだ先は長えんだぞ。
歩けない。
しばらくトントンを繰り返す。ようやく、またストックを頼って
登り始める。
ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)
トリアシショウマ
ウラジロヨウラク
右奥のオキの耳まで歩く予定
若い登山者が追い越していく。
ここらからは谷川岳の東面がよく見える。800人以上のクラ
イマーの命を奪ってきた魔の岸壁だ。
谷川岳東面
だましだましザンゲ岩まできた。最悪だ。ここはスベリ台のよう
な平らな大岩を登らなければならない。
昔、ここまで来ると、ザンゲ岩を登れず、来たことをザンゲした
のだそうだ。私の場合、ファッションに年齢制限を設けろと言っ
たことをザンゲしなければならない。
アレのバチで足が攣ったのか。
ごくわずかな岩面の凹みを見つけてはフリクションを利かせて登
っていく。どちらかの足が攣らないように、ロボット歩行で。
ここをクリアーしたので、危ないところはもうないが、見えてる
頂上までこの足で行けるか。
ヒナウスユキソウ(エーデルワイスの親戚)
休み休み行くしかない。
残り1時間くらいの距離だったが、じっくりゆっくり歩いて1時間
半かけて、はじめの頂上「トマの耳」に着いた。
時計は11時半。登りに5時間半かけた。
コースタイムは4時間ということなので、休憩時間と年令を考え
れば上々である。
写真を撮ってもらい、すぐ「オキの耳」に行く。
東側のマチガ沢の雪渓、向かいの白毛門、朝日岳などもクッキリ
見える。
たくさんのお客さんはほとんどがロープウエイを登りに利用する。
それだと、天神平から2時間半で来れる。
二つの頂上に立った。
このあと、パラパラと雨が降った。それはすぐ止んだが、灰色の
ガスが頂上稜線の西側を昇っているのに気が付いた。
肩の小屋におジャマして、トイレを使った。コレガ臭かった。
費用問題から一番簡易なタンク方式みたい。
ジュースと水を買って、天神平に向かう。
ごく簡単な下りのこのコースも、西黒尾根を昇った疲れで、結構
きつく感じた。
平標山 三国山に続く稜線
12時50分に肩の小屋を出、2時55分、天神着。
ロッジから見た谷川岳 頂上から右に降りる稜線が西黒尾根
ロッジでソフトクリームを頂き、ロープウエイで土合に下った。
下りるときは15分。ああ、なんと短い。
駐車場に戻り、汗を拭きとり、「湯テルメ谷川」に向かう。
すると500メートルも走った時、突然雨が降ってきた。
雨だと思う間もなく、ドシャーッと降ってくるではないか。
道路工事をしていた人たちが慌てている。
何かにぶつからないように、ライトをつけ、徐行して山道をくだる。
3キロくらい行くと、雨の勢いが弱まり、そのうち空に晴れ間が見
え、雨は止んだ。エライ局地的な豪雨のようだ。
温泉につくと道路は濡れていたが、完全な晴れであった。
汗を流し髪を洗って、露天風呂に入った。するとパラパラと雨が
きて、湯の上で雨しぶきが立った。こりゃ、かなわん。
また内湯で暖まり、コーヒー牛乳を飲んで、帰路に着いた。
なんとまあ、充実した登山であったか。
しかし、これなら、8月の剣岳は大丈夫だ。
初日に立山登山は登り2時間、縦走1時間半、下り1時間だから。
二日目の剣は登り3時間、下り2時間半。登り1時間でいい。
やはりシングルスというのは体力アップになると実感できた。
by katodiary
| 2015-07-21 14:06
| 山に行こう
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